1. ヒップヒンジとは?
ヒップヒンジとは、体を動かす際に股関節を主軸にして動かす動作のことです。
この動作は、腰ではなく股関節をメインに使うことで体をスムーズに動かしながら、腰にかかる負担を軽減します。
日常生活やトレーニング、スポーツの中で、腰痛予防や正しい姿勢を保つために欠かせない動きです。
ヒップヒンジの基本的な特徴
1. 股関節を中心とした動き
ヒップヒンジでは、膝を曲げず、股関節を折りたたむようにして体を前後に動かします。
背中をまっすぐに保ちながら、お辞儀をするような動きが特徴です。
これにより、背骨を安定させたまま、効率的に体を動かすことができます。
2. 背骨のニュートラルポジションを維持
ヒップヒンジでは、動作中に背骨をまっすぐ(ニュートラルポジション)に保つことが重要です。
これにより、腰椎への負担を最小限に抑え、正しい体の使い方を身につけることができます。
3. 日常的に重要な動き
ヒップヒンジの動きは、単なるトレーニングのテクニックではありません。
物を持ち上げる、床にある物を拾う、スポーツでの動作など、日常的な動きの中で股関節を正しく使うことが、腰痛予防や効率的な体の動きを実現します。
ヒップヒンジの例となる動き
ヒップヒンジは、日常生活やトレーニングの中に自然に取り入れることができます。
お辞儀をする動作: 股関節を折りたたむことで、背中を丸めずに体を前傾させる動き。
デッドリフト: ウエイトを持ち上げる際に股関節をメインに動かすトレーニング。
椅子に座る動作: お尻を後ろに引くようにして股関節を使うことで、腰を曲げずに座ることができます。
なぜ「ヒップヒンジ」が重要なのか?
ヒップヒンジは、体の動きの中で股関節が担う役割を正しく活用するための動作です。以下の理由で特に重要視されています。
1. 腰への負担軽減
腰椎(腰の背骨)は、本来前後の動きには対応していますが、股関節が正しく使えないと、腰を過剰に曲げ伸ばししてしまい、負担が集中します。ヒップヒンジを習得することで、腰を守りながら効率的に体を動かせます。
2. 大きな筋肉を使える
股関節を中心に動くことで、太ももやお尻の大きな筋肉(大臀筋、ハムストリングス)が主に働きます。これにより、力強い動作が可能になり、体全体のエネルギー効率も向上します。
3. 全身の連動性を高める
ヒップヒンジを正しく行うと、股関節、体幹、肩甲骨が連動して動きます。この連動性は、腰痛予防だけでなく、スポーツやトレーニングのパフォーマンス向上にもつながります。
ヒップヒンジが苦手な場合の影響
ヒップヒンジの動きができない場合、腰や膝に過剰な負担がかかり、以下のような問題が生じる可能性があります。
1. 腰痛のリスク増加
腰を曲げた状態で物を持ち上げると、腰椎に過剰なストレスがかかり、椎間板ヘルニアや慢性腰痛の原因になります。
2. 膝の負担
股関節が十分に動かない場合、膝関節で動きを補おうとし、膝の痛みや炎症を引き起こすリスクがあります。
3. 体の効率的な動きが損なわれる
ヒップヒンジを使えないと、スポーツや日常生活での動作が非効率になり、疲れやすくなる傾向があります。
ヒップヒンジ習得エクササイズ
①SL RDL
②ブルガリアンスクワット
③ワイドスクワット
ヒップヒンジを身につける意義
正しいヒップヒンジの動きを身につけることで、腰や膝への負担を減らし、全身のバランスが良くなります。
また、これを習得することで、トレーニングやスポーツでのパフォーマンスが向上するだけでなく、日常動作がスムーズになり、体への負担が軽減されます。
ヒップヒンジは腰痛予防だけでなく、体の機能を高めるための重要な動作です。これから解説する具体的な練習方法を通じて、ぜひ習得を目指してください!