牛肉にダイエット効果はあるの!?食べ過ぎると健康上のリスクもある。
こんにちは。パーソナルトレーナーの高正です。
皆さんは、牛肉がお好きですか?
牛肉については、ダイエット効果があるという見解もあれば、発ガン性リスクがあるといった身体に悪いという見解もあります。
今回は、その2つを踏まえた上で、牛肉について解説していきたいと思います。
牛肉にダイエット効果があると言われる根拠は?
まず、牛肉にダイエット効果があると言われるのは、どのような根拠があるのでしょうか?
その1つとして挙げられるのが、Lカルニチンが豊富であることです。
Lカルニチンは、体脂肪をエネルギー源として燃焼できるように手助けするアミノ酸の一種であり、脂肪燃焼効果が高いものです。
Lカルニチンはサプリメントでも販売されていますが、これを特に多く含むのが、牛や羊などの赤身肉です。
そのため、牛肉を摂ることでタンパク質を取れて、脂肪燃焼効果を高めるLカルニチンも多いことから、ダイエット中に良いのではないかということが言われています。
ただし、牛肉は部位によって脂質がかなり多く含まれる部位があるため、ダイエット中はサーロインやカルビ、ロース、バラなどの部位は控えて、もも・ヒレ・肩などの部位を摂取すると良いでしょう。
赤身肉には発ガン性があるというエビデンスも出ている。
タンパク質豊富で、Lカルニチンによる脂肪燃焼も高めてくれる牛肉ですが、実は摂取することによるデメリットも報告されています。
それは赤身肉には発ガン性があるということです。
2015年10月、WHOの専門組織である国際がん研究機関(IARC)が、世界中の研究結果を元に、ハム、ソーセージ、ベーコンなどの加工肉をグループ1 (人に対してがん性がある)、赤い肉をグループ2A (おそらく発がん性がある)と分類をしました。
※加工肉とは、「塩漬け、塩せき、発酵、燻煙、その他香りや保存性を高めるための加工をした肉」を指し、豚肉又は牛肉を含むものが多く、「フランクフルト、ハム、ソーセージ、コンビーフ、ビーフジャーキー、塩味の切り干し肉、缶詰肉、食肉調製品(ソースを含む)」が例としてあげられています。
この根拠には、
加工肉について10件の研究成果を評価し、「毎日継続して1日当たり50グラム摂取するごとに、大腸がんのリスクが18%増加する」
と示しています。
また、同じ研究成果から、
牛肉・豚肉・羊肉・馬肉・山羊肉などについては、「加工肉ほど強い証拠が見出せなかったが、関連があるとするならば、毎日継続して1日当たり100グラム摂取するごとに、大腸がんのリスクが17%増加する」
と示唆しています。
IARCが出した評価に対して、2015年10月29日にWHOは下記のようにコメントを発表しています。
「IARCの評価は、WHOが2002年に公表した食事、栄養及び慢性疾患予防に関する報告書(2002)の内容を再確認するものであり、がんのリスクを減らすために加工肉の摂取を適量にすることを奨励したものである。加工肉を一切食べないよう求めるものではない」
このことから言えるのは、牛肉を毎日食べることは健康上良くない、ということです。
つまり、ダイエットのために毎日牛肉を食べるというのは、あまり推奨されるものではありません。
もっと優先順位の高い食品を、日頃から食べればいいんじゃないの?ってことになります。
牛肉はどのような脂質で構成しているのか?
また、牛肉がどのような脂質で構成されているのか?もポイントです。
脂質は身体の細胞膜を作ったり、ホルモンの材料になったりと、身体にとっては必要なものですので、1日の総摂取カロリーの20%程度は脂質から摂ることが理想です。
そして、脂質は飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸(一価不飽和脂肪酸・多価不飽和脂肪酸)の3種類に分類されます。
身体に良いと言われるオメガ3は多価不飽和脂肪酸で、オリーブオイルなどは一価不飽和脂肪酸です。
大事なのはこの3つのバランスで、飽和脂肪酸(3):一価不飽和脂肪酸(4):多価不飽和脂肪酸(3)のバランスが理想だと言われています。
ただし、牛肉(カルビ)の場合、「4.5:5.5:0」ですので、このバランスが悪いというのが問題です。
これは、部位が違ってもそこまで大きく変わるものではないため、良質な脂質を摂取するためにはサバやイワシなどの背青魚の方が良いと言えるでしょう。
まとめ
今回は、牛肉のダイエット効果や健康上のデメリットについて解説をしていきました。
結論、牛肉を毎日食べる必要はなく、たまに食べることで健康上のリスクを避けつつ、食事を楽しむことができると思います。
たまに焼肉やステーキを食べるのは、楽しみの1つでもあると思いますから。
是非ご参考いただければと思います。
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