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牛肉にダイエット効果はあるの!?食べ過ぎると健康上のリスクもある。
2020年12月2日ダイエット食事牛肉にダイエット効果はあるの!?食べ過ぎると健康上のリスクもある。
こんにちは。パーソナルトレーナーの高正です。
皆さんは、牛肉がお好きですか?
牛肉については、ダイエット効果があるという見解もあれば、発ガン性リスクがあるといった身体に悪いという見解もあります。
今回は、その2つを踏まえた上で、牛肉について解説していきたいと思います。
牛肉にダイエット効果があると言われる根拠は?
まず、牛肉にダイエット効果があると言われるのは、どのような根拠があるのでしょうか?
その1つとして挙げられるのが、Lカルニチンが豊富であることです。
Lカルニチンは、体脂肪をエネルギー源として燃焼できるように手助けするアミノ酸の一種であり、脂肪燃焼効果が高いものです。
Lカルニチンはサプリメントでも販売されていますが、これを特に多く含むのが、牛や羊などの赤身肉です。
そのため、牛肉を摂ることでタンパク質を取れて、脂肪燃焼効果を高めるLカルニチンも多いことから、ダイエット中に良いのではないかということが言われています。
ただし、牛肉は部位によって脂質がかなり多く含まれる部位があるため、ダイエット中はサーロインやカルビ、ロース、バラなどの部位は控えて、もも・ヒレ・肩などの部位を摂取すると良いでしょう。
赤身肉には発ガン性があるというエビデンスも出ている。
タンパク質豊富で、Lカルニチンによる脂肪燃焼も高めてくれる牛肉ですが、実は摂取することによるデメリットも報告されています。
それは赤身肉には発ガン性があるということです。
2015年10月、WHOの専門組織である国際がん研究機関(IARC)が、世界中の研究結果を元に、ハム、ソーセージ、ベーコンなどの加工肉をグループ1 (人に対してがん性がある)、赤い肉をグループ2A (おそらく発がん性がある)と分類をしました。
※加工肉とは、「塩漬け、塩せき、発酵、燻煙、その他香りや保存性を高めるための加工をした肉」を指し、豚肉又は牛肉を含むものが多く、「フランクフルト、ハム、ソーセージ、コンビーフ、ビーフジャーキー、塩味の切り干し肉、缶詰肉、食肉調製品(ソースを含む)」が例としてあげられています。
この根拠には、
加工肉について10件の研究成果を評価し、「毎日継続して1日当たり50グラム摂取するごとに、大腸がんのリスクが18%増加する」
と示しています。
また、同じ研究成果から、
牛肉・豚肉・羊肉・馬肉・山羊肉などについては、「加工肉ほど強い証拠が見出せなかったが、関連があるとするならば、毎日継続して1日当たり100グラム摂取するごとに、大腸がんのリスクが17%増加する」
と示唆しています。
IARCが出した評価に対して、2015年10月29日にWHOは下記のようにコメントを発表しています。
「IARCの評価は、WHOが2002年に公表した食事、栄養及び慢性疾患予防に関する報告書(2002)の内容を再確認するものであり、がんのリスクを減らすために加工肉の摂取を適量にすることを奨励したものである。加工肉を一切食べないよう求めるものではない」
このことから言えるのは、牛肉を毎日食べることは健康上良くない、ということです。
つまり、ダイエットのために毎日牛肉を食べるというのは、あまり推奨されるものではありません。
もっと優先順位の高い食品を、日頃から食べればいいんじゃないの?ってことになります。
牛肉はどのような脂質で構成しているのか?
また、牛肉がどのような脂質で構成されているのか?もポイントです。
脂質は身体の細胞膜を作ったり、ホルモンの材料になったりと、身体にとっては必要なものですので、1日の総摂取カロリーの20%程度は脂質から摂ることが理想です。
そして、脂質は飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸(一価不飽和脂肪酸・多価不飽和脂肪酸)の3種類に分類されます。
身体に良いと言われるオメガ3は多価不飽和脂肪酸で、オリーブオイルなどは一価不飽和脂肪酸です。
大事なのはこの3つのバランスで、飽和脂肪酸(3):一価不飽和脂肪酸(4):多価不飽和脂肪酸(3)のバランスが理想だと言われています。
ただし、牛肉(カルビ)の場合、「4.5:5.5:0」ですので、このバランスが悪いというのが問題です。
これは、部位が違ってもそこまで大きく変わるものではないため、良質な脂質を摂取するためにはサバやイワシなどの背青魚の方が良いと言えるでしょう。
まとめ
今回は、牛肉のダイエット効果や健康上のデメリットについて解説をしていきました。
結論、牛肉を毎日食べる必要はなく、たまに食べることで健康上のリスクを避けつつ、食事を楽しむことができると思います。
たまに焼肉やステーキを食べるのは、楽しみの1つでもあると思いますから。
是非ご参考いただければと思います。
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長寿ホルモン「アディポネクチン」ってなに?
2020年12月1日ファスティング食事長寿ホルモン「アディポネクチン」ってなに?
こんにちは。パーソナルトレーナーの高正です。
本日のテーマは、「長寿ホルモン「アディポネクチン」ってなに?」
ということでお話していきたいと思います。
アディポネクチンって何?
皆さんは、「アディポネクチン」をご存知ですか?
成長ホルモンやインスリンなどのホルモンは有名ですが、アディポネクチンはあまり知られていないホルモンです。
しかし、アディポネクチンは「長寿ホルモン」や「痩せホルモン」と呼ばれるくらい、身体に様々な良い効果をもたらしてくれます。
まず、アディポネクチンは脂肪細胞から分泌される善玉ホルモンの1つです。
脂肪細胞から分泌されるため、「脂肪が多いほうがたくさん分泌されるのでは?」と思いますが、それは全く逆なんです。
実は、脂肪が多いと悪玉物質の分泌が増えて、アディポネクチンの分泌は下がってしまうことが分かっています。
脂肪細胞から分泌されますが、脂肪が多ければいい、ということではないということをご理解いただければと思います。
アディポネクチンの効果
アディポネクチンが分泌されることで、身体にはたくさんの良い効果をもたらしてくれます。
その効果をまとめたものが下記になります。
1. 血管壁の傷を修復するなどのはたらきで、動脈硬化を予防・改善する。
2. 血管を拡張して、高血圧を予防・改善する。
3. 血糖値を下げるホルモンである「インスリン」の働きを良くして、糖尿病を予防・改善する。
4. 脂質の代謝を促して、中性脂肪を下げ、HDL(善玉)コレステロールを増やす。
5. 筋肉での脂質代謝を促し、運動と同じ効果によりメタボリックシンドロームを予防・改善する。
6. 肝臓での脂質代謝を促進し、脂肪肝を予防・改善する。
7. がん細胞の増殖を抑制する働きがあると言われている。
8. 心臓などの臓器にも作用している。
内臓や血管、筋肉など、様々な器官に働きかけて、生活習慣病や脳卒中、高血圧、心筋梗塞などを予防する効果があると言われています。
生活習慣病やその他の病気の予防・改善が期待できることから、アディポネクチンは「長寿ホルモン」とも呼ばれています。
実際に、慶應義塾大学の研究では、超高齢者(100歳以上)の血中アディポネクチン値は、平均の2倍以上あると報告されており、健康長寿を目指す人にとって、アディポネクチンの分泌を増やすことはとても有効であると言えます。
アディポネクチンを増やすために摂るべきもの+α
では、アディポネクチンを増やすためには何をすれば良いのか?
摂るべきもの3つ+αをご紹介したいと思います。
1. 大豆タンパク
大豆タンパクに含まれる「βコングリシニン」はアディポネクチンを増やすと言われています。
豆腐や味噌、納豆などの大豆製品を積極的に食べることがオススメです。
2. EPA
アジやイワシ、サバ、サンマなどの青魚に含まれるEPAもアディポネクチンを増やすと言われています。EPAは脂肪なので、熱を加えると溶け出す性質がありますので、刺身や缶詰などで食べることがオススメします。
3. 亜麻仁油
亜麻仁油はオメガ3脂肪酸が多く含まれており、オメガ3脂肪酸のαリノレン酸はアディポネクチンを増やすと言われています。
サラダにスプーン1杯かけたりすることをオススメします。
「長寿ホルモン」であるアディポネクチンを増やして、いつまでも健康をキープしていきましょう!