筋肉量は1年でどのくらい増やせるのか?
こんにちは、パーソナルトレーナーの高正です。
「筋肉を増やしたい」という願望は誰でもあると思います。
特に筋肉量が減少しやすい40代、50代以降の方は、筋肉量を増やす意識をしなければ、どんどん筋肉が減っていき老化が進んでしまいます。
ただ、筋肉を増やすといっても、1年間で最大どれくらい増えるの?というのはご存知でない方が多いと思います。
そこで今回は、筋肉量はどれくらい増やせるのか?というトピックで解説していきます。
筋肉量とトレーニング上達度
まず1つ目は、アメリカの運動生理学者のアラン・アラゴン氏が提唱しているモデルです。
◯アラン・アラゴンモデル
カテゴリー | 増加する筋肉量(月あたり) | 増加する筋肉量(年間) |
初級者 | 体重の1.0〜1.5% | 12.0~18.0% |
中級者 | 体重の0.5%~1.0% | 6.0~12.0% |
上級者 | 体重の0.25%~0.5% | 3.0~6.0% |
表を見ると、トレーニングの上達度(初級者・中級者・上級者)によって、増加する筋肉量が変わることが分かります。
上級者より初級者の方が、筋肉量の増加が大きくなっているのは、人間の身体に恒常性(ホメオスタシス)が働いているからです。
筋肉量が増えるほど消費するエネルギーも高くなる=生物的には燃費が悪いため、上級者になるほど筋肉量を増やすことが難しくなります。
ただし、このモデルはハードなトレーニングを積んでいるボディビルダーやアスリートの場合の限界値なので、一般の方がつけられる筋肉量はここまで多くはないことが推測されます。
筋肉量とトレーニング継続年数
2つ目はスポーツ栄養学の権威であるライル・マクドナルド博士が提唱したモデルです。
◯ライル・マクドナルドモデル
トレーニング歴 | 増加する筋肉量(年間) |
1年目 | 9~11.3kg |
2年目 | 4.5~5.5kg |
3年目 | 2.3~2.7kg |
4年目 | 0.9~1.3kg |
表をみると、トレーニング歴によって増加する筋肉量に違いが出ることが分かります。
トレーニング1年目であれば、1年で約10kg筋肉を増やすことができますが、トレーニング4年目になると、1年で1kgしか増やすことができません。
もちろん、トレーニングの負荷や方法が間違っていたら、4年やっていても1年目と同じレベルですので、しっかりと正しく行なっていくと、このくらいを見込めるという指標になります。
女性の筋肉量について
2つのモデルを紹介しましたが、これらは2つとも男性を対象にしているため、女性に向けてのデータではありません。
女性は男性よりも全体的な筋肉量が少ないため、半分の数字で考えます。
なので、女性の場合はおおよそ下記になります。
◯アラン・アラゴンモデル
カテゴリー | 増加する筋肉量(月あたり) | 増加する筋肉量(年間) |
初級者 | 体重の0.5%~1.0% | 6.0~12.0% |
中級者 | 体重の0.25%~0.5% | 3.0~6.0% |
上級者 | 体重の0.125~0.25% | 1.5~3.0% |
◯ライル・マクドナルドモデル
トレーニング歴 | 増加する筋肉量(年間) |
1年目 | 4.5~5.5kg |
2年目 | 2.3~2.7kg |
3年目 | 0.9~1.3kg |
4年目 | 3年目と同様 |
適切なトレーニング・栄養・睡眠が大事
今回は、1年間でどのくらい筋肉が増えるのか?というテーマで解説をしました。
2つのモデルはあくまで参考値ですので、前提として大事になってくるのが、
適切なトレーニング方法
筋肥大に最適なトレーニング負荷
最適なトレーニング頻度
PFCバランスの整った栄養
オーバーカロリーの食事
7時間以上の睡眠
これらをしっかり行なって、トレーニングの効果を出せるようにしていきましょう!
この記事をシェアする