腸に穴が空く「リーキガット症候群」とは?
こんにちは、パーソナルトレーナーの高正です。
今回は、「リーキガット症候群」について、詳しく解説をしていきますので、
どうぞよろしくお願い致します!
リーキガット症候群とは?
リーキガット症候群は、漏れる(leaky)と腸(gut)が合わさったもので、直訳すると「腸もれ」です。
その名の通り、腸粘膜に穴が空き、腸から食物の分子や腸内細菌、病原菌などが漏れる状態のことを指します。
腸管には腸管バリアが3種類あり、物理的バリア・環境バリア・生物学的バリアが存在して、腸管を守っています。物理的バリアはタンパク質で作られる「タイトジャンクション」、環境バリアは腸内細菌、生物学的バリアは免疫細胞が担っているのですが、リーキガット症候群はこれらのバリアが破綻してしまいます。
その結果、毒素や老廃物が小腸から漏れ出して、血管を通り皮膚や各臓器に運ばれるため、様々な身体の不調が起こります。
リーキガット症候群の症状は多岐に渡りますが、代表的な症状は以下となります。
- アレルギー反応
- 肌荒れ
- お腹が張る
- おならが多い
- アトピー
- PMSが重い
先述したように、リーキガット症候群になると、全身に毒素が回り、慢性的な炎症を起こします。
その結果、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群、糖尿病、肝炎、心不全、鬱症状など、重篤な病気に繋がってしまうこともあるので、予防することが非常に重要です。
リーキガット症候群が起きる原因
では、リーキガット症候群はなぜ起きるのでしょうか?
その代表的な要因は下記になります。
1. グルテン・カゼインの慢性的な摂取
グルテンはグルテニンとグリアジンの2種類のタンパク質が絡み合ったもので、グリアジンが腸にたどり着くと「ゾヌリン」という物質の分泌が活性化されます。このゾヌリンが過剰分泌されると、腸の細胞を緩くして、内容物が漏れ出してしまいます。
また、カゼインは牛乳に含まれるタンパク質の1つで、人はこのカゼインを消化できる酵素を持っていません。カゼインが未消化のまま腸内に送られることで、腸に炎症を起こし、腸粘膜を壊してしまうことが原因の1つです。
2. 腸内環境の悪化
腸内環境が様々な理由から悪くなり、悪玉菌が増えることで腸粘膜が壊されてしまいます。食物繊維やビタミン・ミネラルなどの微量栄養素の不足は腸内環境を悪化させる1つの要因です。
3. 酸化した油の摂取
・加熱して茶色に変色した油
・マーガリンやファットスプレットに含まれるトランス脂肪酸
・オメガ6の油(サラダ油・コーン油・大豆油など)
は細胞膜の炎症を促進させ、腸粘膜の炎症が起こす原因となります。
4. 水銀
水銀は、善玉菌を減らしたり、ミトコンドリアでのエネルギー産生をブロックするため、小腸での細胞の修復が低下する原因になります。
農薬や防腐剤、大型の魚(まぐろ・かじき)の摂取によって、水銀は体内に入ってしまいます。
5. カンジタ菌の異常な増殖
カンジダ菌は、口の中や腸の中、性器などに潜んでおり、腸内環境が悪化すると、カンジダ菌が異常に増えて、腸の粘膜に根を張り、穴をあけてリーキガットの原因になります。
カンジダ菌は、
・砂糖の過剰摂取
・アルコールの多飲
・抗生物質
・免疫力の低下
・ストレス
・寝不足
・便秘
・高血糖
などによって、増殖します。
日頃の食生活を見直すことで、リーキガット症候群は十分に予防できるので、病気になる前にしっかりと対策をしていきましょう!
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