腕をあげると肩が痛む原因とは?
こんにちは。
田町のパーソナルジムBeU代表の高正康平です。
本日は腕をあげたときに肩が痛む「インピンジメント症候群」という症状についてお話していきたいと思います。
皆さんは、肩が痛くて上げるのが辛い、というような症状になったこと、あるいは今現在もなっていますか?
実は年齢が高くなるにつれて、この肩の痛みを訴える人は増加しており、進行すると肩が全く上げられなくなってしまうこともあります。
そこまで進行すると、着替えやつり革を掴むなどの日常生活にも支障を及ぼすことになります。
その中でも、肩の痛みに特に多いのが「インピンジメント症候群」と呼ばれるものです。
インピンジメントとは「衝突」という意味です。
肩の関節を動かしたときに上腕骨と腱板や滑液包と呼ばれる軟部組織が挟まれることで、その部分に炎症が起きて、痛みが生じる症状を指します。
肩関節の周りについている筋肉や骨は下記のとおりです。
肩関節は『球関節』と呼ばれており、小さいお椀にゴルフボールが乗っかっているような関節の形態です。
その特性上、筋肉や軟部組織によって肩を安定させているのですが、インピンジメントは肩を上げたときに『肩峰』と呼ばれる骨と筋肉が挟まれて、そこで摩擦を生じさせるのです。
その中でも、ほとんどの場合は棘下筋や上腕二頭筋という筋肉が炎症を起こして、痛みを引き起こすことになります。
つまり、肩が痛いからといってやみくもに動かして改善しようとしても、さらに摩擦を起こしてしまい痛みが増してしまうわけです。大事なことは、この『挟み込み』が起きないようにすることです。
では、具体的にどうすれば『挟み込み』が起きないか?ということですが、対処の方法としては下記のとおりです。
- 硬まっている腱板や上腕二頭筋長頭をほぐす。
- 肩甲骨の動きを良くする。
- 背骨(特に胸椎)の動きを良くする。
- 全体的な姿勢を改善する。
1.硬まっている腱板や上腕二頭筋長頭をほぐす。(リリースをする)
まず1つ目は挟まれて硬くなっている筋肉をほぐしていくことです。シンプルに筋が硬い状態では、動きが悪くなるため、直接的にアプローチしていきます。ただし、これはあくまで根本改善には繋がらないため、他の3つをしっかり実践することが必要不可欠です。
2.肩甲骨の動きを良くする。
肩を上げるときには、この肩甲骨が動くことが不可欠です。肩関節と肩甲骨には『肩甲上腕リズム』というものが存在しており、肩関節と肩甲骨が2:1で動かなければ、肩を上まで上げることができません。そのため、肩甲骨の動きを高めていくことで肩の痛みの改善に繋がります。
3.背骨(特に胸椎)の動きを良くする。
3つ目は背骨の動きを良くすることです。例えば、背中を思いっきり丸めた状態で肩を上げてみてください。その後、背中を少し反らせた状態で肩を上げてみてください。どちらのほうが肩を上げやすいかというと、明らかに後者です。
つまり、背骨がまっすぐ(胸椎が反る)できるようにすることで、肩も上がりやすくなります。
4. 全体的な姿勢を改善する。
肩甲骨と背骨の動きはもちろんのこと、マクロ視点で見たときに全体の姿勢が良いことが大切です。
例えば、足首が硬かったり、骨盤が後傾している状態では、肩を上まであげることができません。
つまりは、下半身も合わせた全体の姿勢を良くすることで、肩の動きが良くなるというわけです。
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