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腰痛と有酸素運動
2023年9月5日腰痛腰痛と有酸素運動
腰痛は多くの人々の生活に影響を与える健康問題です。
従来の治療法では、主に痛みを和らげる薬物や外科手術、理学療法などが中心でした。
しかし、最近の研究により、有酸素運動が腰痛の症状を改善する効果があることが示されてきています。
今回は、腰痛改善の新たなアプローチとして、有酸素運動の効果について解説をしていきます。
有酸素運動の効果
◎筋力の強化
有酸素運動は、腰周り(体幹)の筋肉を強化します。
体幹の筋肉は、脊椎と骨盤をしっかりと支える役割を果たし、腰痛を緩和することに繋がります。逆に筋肉が弱ると腰部に余計な負担がかかり、痛みが生じる可能性が高くなります。
ただし、有酸素運動の強度が高いと、かえって腰部に負担がかかり逆効果になることもあります。
そのため、はじめは負荷の弱いウォーキングや水泳などから始めることをおすすめします。◎血流の改善
運動によって血流が良くなると、痛みや炎症を和らげる成分が効率よく運ばれ、治癒が促進されます。
有酸素運動が血流を改善する機序はいくつかの側面にわたります。
<心拍数と心臓の効率性>
有酸素運動を行うと、心拍数が増加し、心臓が効率よく血液を全身に送り出す力が増します。これにより、酸素や栄養素が組織や器官に効率よく供給され、代謝産物(例えば、乳酸や二酸化炭素)が速やかに除去されます。
<血管の拡張>
有酸素運動は血管を拡張させる作用もあります。拡張した血管は、より多くの血液を流すことができ、これが組織への酸素供給を向上させます。
<炎症反応の緩和>
運動が炎症反応を減少させる可能性も研究されています。良好な血流は、炎症を引き起こす物質や細胞が速やかに排除され、修復作用が高まるため、痛みや炎症が緩和されるとされています。
<微循環の改善>
有酸素運動は、小さな血管や毛細血管の循環も改善します。これにより、細胞レベルでの酸素と栄養素の交換が効率よく行われ、組織の健康が維持されます。
<内皮機能の改善>
血管の内皮は、血流を調整する多くの物質を生成します。運動によって内皮機能が改善され、血管が適切に拡張し、収縮する能力が高まります。
以上のようなメカニズムによって、有酸素運動は血流を改善し、それが痛みや炎症の緩和に役立つ可能性があります。
ただし、具体的な症状や状態によっては医師の診断と指導が必要です。特に、既存の健康問題がある場合や高度な症状が出ている場合は、運動プログラムを開始する前に専門の医療アドバイスを求めることが重要です。
◎ストレスの軽減
有酸素運動は、ストレスホルモンのレベルを下げる効果もあります。ストレスが減少すると、緊張した筋肉がほぐれ、痛みが軽減されます。
ストレスに反応して分泌される主なホルモンには、コルチゾール、アドレナリン(エピネフリン)、ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)などがあります。
コルチゾール
コルチゾールは「ストレスホルモン」とも呼ばれ、ストレス状況下で体が高いアラート状態を維持するために分泌されます。しかし、長期間高いレベルでコルチゾールが分泌され続けると、免疫機能の低下、炎症、筋肉の緊張など多くの健康問題を引き起こす可能性があります。
アドレナリンとノルアドレナリン
アドレナリンとノルアドレナリンは、ストレスや危険が迫ると「戦うか逃げるか(fight-or-flight)」の反応を促すために急速に分泌されます。これらのホルモンは心拍数を上げ、血流を心臓や筋肉に向け、体を緊急状況に備えます。しかし、これらのホルモンも長期間高いレベルで存在すると、身体に悪影響を及ぼす可能性があります。
有酸素運動がストレスホルモンのレベルを正常化するメカニズムは完全には解明されていませんが、運動が自律神経系のバランスを改善し、ホルモンレベルを正常化する効果があるとされています。このようにして、ストレスが軽減され、筋肉の緊張や痛みも和らぐ可能性があります。
実践的な運動プログラム
具体的な運動プログラムとしては、以下のようなものが考えられます。
– ウォーキング
– スイミング
– サイクリング
– エアロビクス最初は週に2~3回、20~30分の軽い運動から始め、徐々に強度を上げていくことが推奨されます。
注意点と制限
ただし、腰痛の原因や程度によっては、有酸素運動が適していない場合もあります。
必ず専門家に相談して、個々の状態に最適な運動プランを立てるようにしましょう。姿勢改善マニュアル(PDFダウンロードリンク)
腰痛は姿勢不良とも密接に関係しています。
今回は姿勢改善に役立つ具体的な練習プログラムをまとめたPDFマニュアルをご用意しています。
今回は、姿勢のお悩みで特に多い4つを取り上げました。
- 猫背
- 反り腰
- O脚
- ストレートネック
前半では、不良姿勢の基本的な知識、後半では具体的な改善エクササイズを方法を解説しています。
是非、あなたのお悩みの部分を読み込んでいただき、実際にエクササイズまでを取り入れてみてください(^^)
【姿勢改善マニュアル】
まとめ腰痛は多くの人にとって厄介な問題ですが、有酸素運動による新しいアプローチが注目を集めています。
運動によって筋肉が強化され、血流が改善され、ストレスが減少することで、腰痛の症状が軽減される可能性が高まります。
ただし、運動プログラムは専門家と相談して決定することが重要です。▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽
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ダイエットには『有酸素運動』と『無酸素運動』どちらが良いのか!?
2020年12月25日ダイエットトレーニングライフスタイルダイエットには『有酸素運動』と『無酸素運動』どちらが良いのか!?
こんにちは、パーソナルトレーナーの高正です。
さて、皆さんは普段から運動する習慣がありますか?
そして、習慣がある方は、どのような運動を取り入れているでしょうか?
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動、筋トレなどの無酸素運動、
人それぞれで行なっている内容は異なると思います。
では、ダイエットのためには有酸素運動と無酸素運動、どちらが良いのでしょうか?
今回は、よく聞かれるこちらの質問についての僕の見解を解説します。
◆有酸素運動と無酸素運動はどちらが良いのか?
「痩せるためには、有酸素運動が良いですか?無酸素運動が良いですか?」
そのようなご質問を受けることが、僕の職業柄多いです。
結論から言ってしまうと、
どちらも組み合わせることが最も効率が良いです。
なぜなら、有酸素と無酸素では使うエネルギーが異なり、得られる効果も変わってくるからです。
有酸素運動は低強度〜中強度の運動で、主に脂肪をエネルギー源とする運動です。
そのため、運動中の脂肪燃焼は有酸素運動の方が期待できます。
一方で、無酸素運動は中強度〜高強度の運動で、主に糖質(グリコーゲン)をエネルギー源とします。
その点、有酸素運動と比べて運動中の脂肪燃焼は低いですが、筋肉への刺激が強くかかるため、筋肉量を増やしたり、基礎代謝を高めることは無酸素運動の方が期待できます。
また、強度の高い運動をすることによって、トレーニング後も普段より代謝が高い状態が続きます。
つまり、どちらにもメリットがあり、一元論で話をすることはとても難しいんです。
なので、もし最短で効率的に効果を出すためには「どっちもやる」方が良いでしょう。
しかし、仕事しながら有酸素と無酸素をどちらも取り入れるのは、時間もかかって、厳しい部分もあると思います。
なので、もしどっちかをやるならば、僕は無酸素運動=筋トレを選択した方が良いと思います。
では、その根拠について、今回は有酸素運動のデメリットの視点から話をしていきますね。
◆有酸素運動のデメリット
1. 筋肉の使い方が悪い状態で行うと逆効果だから。
1つ目は、筋肉の使い方が悪い状態だと、有酸素運動は逆効果にもなりかねないからです。
どういうことかというと、正しい筋肉の使い方・動き方をしないと、普段生活をしている中で使っている筋肉ばかりを使ってしまうからです。
そして、弱くなっている・使うべき筋肉が使えないので、足が太くなったり、姿勢が悪くなったり、最悪、腰や膝に痛みが出てしまいます。
有酸素運動は全身運動になるので、「どこの筋肉を使おう」と意識せずにやりがちです。
そうすると、せっかく時間をとっても意味がありません。
一方で無酸素運動(筋トレ)は、まず姿勢を正しいポジションに戻し、そこから使うべき筋肉を使えるようにしていきます。
なので、筋トレを行なって、正しい使い方にした状態で有酸素運動を取り入れる方が良いでしょう。
2. 筋肉への刺激が弱いから。
2つ目は筋肉への刺激が弱いからです。
これは先述した「意識」の問題に深く関わってくるもので、有酸素運動は「どこに効いているのかがあまり分からない」ということが起こりやすいです。
それは、筋肉へのピンポイントの刺激が弱いことが原因であり、トレーニングの原則の1つ「意識性の原則」に問題があります。
そのため、背中やお尻・下腹部などの大事なポイントを効かせる「筋トレ」の方が、筋肉への刺激をしっかりと入れることができます。
3. ホメオスタシスによって身体が順応するから。
3つ目は、ホメオスタシスによって身体が順応するからです。
有酸素運動を継続していると、エネルギーを消費せず、効率的に身体を動かせるようになります。
言ってしまえば「慣れ」であり良いことですが、ダイエットの観点で言うとマイナスになってしまいます。
一方で、無酸素運動(筋トレ)の場合は、トレーニングの負荷や回数、休憩時間、セット数、エクササイズ内容などを様々に変えることができるため、「慣れる」状態を避けることができます。
そのため、柔軟に変化を出せる無酸素運動の方が、僕は推奨しています。
もちろん、人それぞれの身体の状態や好みによって、どちらを選択するかは変わると思います。
その中で一番大切なのは、何のためにやっているのか、つまり「目的」を明確にして行うことです。
有酸素運動、無酸素運動に関わらず、
「なぜやるのか?」「何のためにやるのか」を明確にしてからスタートしてみてくださいね。