足のアーチが高い『ハイアーチ』について
今回は、足のアーチ構造について解説を行っていきます。
足の骨格は弓のようなアーチ状で形成されており、地面からの衝撃を効率よく緩和してくれています。
人間の身体は、骨と骨をつなぐ関節が全身にあり積み木のような構造をしています。しかし、一番土台になっている足が崩れていると、その上に乗っている膝・股関節・骨盤・背骨・頭部も影響を受けるため、歪みが生じている部位に痛みが起こりやすくなります。
そして、現代人は足のアーチが崩れている方が非常に多いため、身体の痛みや不調を抱えやすくなっています。
そこで今回は、足のアーチ構造でよくある「ハイアーチ」について詳しく解説をしていきます。
足の重要なアーチは内側縦アーチ・外側縦アーチ・横アーチの3つに大きく分かれています。
そして、ハイアーチは、内側縦アーチが通常よりも高くなっている形状のことをいいます。
一般的には、靴のサイズ合わせのときに「甲高」になっている方がハイアーチに分類されます。
通常よりもアーチが高くなると、衝撃吸収ができずに足の踵とつま先に負荷がかかりすぎてしまい、たこや魚の目といった足まわりの問題が起きやすくなります。
また、問題が起こるのは足部だけではありません。
衝撃が吸収しきれない分、その負担は脛や膝・腰でかばうことになります。
つまり、ハイアーチの方は、脛や膝・腰も痛める可能性が高くなってしまうというわけです。
では、ハイアーチはなぜ起こってしまうのか、主な原因について解説していきます。
代表的な原因は以下のとおりです。
✓靴が足に合っていない
✓ハイヒールをよく履く
✓過去に捻挫をしたことがある
✓最近になって体重が増加した
✓姿勢不良(O脚やX脚など)
✓過度な運動をしている
上記に1つ、もしくは複数該当する方はハイアーチになりやすい傾向があります。
重要なポイントとしては、身体的な内部要因とその他の外部要因の2つがあり、どちらの要因も整える必要があるということです。
例えば、身体の使い方や動き方が非常に良い人でも、自分にあった靴を履いていなければハイアーチになりやすいですし、逆に自分に合った靴を履いていたとしても身体の使い方が下手であればハイアーチになりやすいです。
今回は靴や体重・運動のしすぎなどの要因ではなく、身体的な要因についてより詳しく解説していきます。
先ほど、ハイアーチになる原因をいくつか紹介していきましたが、全ての根本原因として最も考えられるのが「足首が反れないこと」です。
専門用語では足首の「背屈」と呼ばれており、足部がすねに向かって反ってくる動きを指します。
では、なぜ足首の背屈ができないとハイアーチになるのか、ということを細かく分解してお話します。
まず、ハイアーチの足はアーチが通常より高くなっていますので、足の裏に付着している筋肉は短縮しています。
すると、足首はバレリーナのようにピンと伸ばした姿勢のほうを取りやすくなります。
ピンと伸ばした足首の動きは「底屈」と呼ばれており、背屈とは全く逆の動きになるため、底屈の可動域は大きいけど、背屈の可動域が小さくなってしまいどんどんハイアーチが助長されていきます。
また、筋肉への影響だけではなく、足首にある骨・靭帯も影響を受けますので、どんどん足首が固くなる(反れなくなる)ようになるのです。
そのため、身体面で最優先で取り組むべきことは「足首の背屈の可動域を高める」ことです。
冒頭で、「一番土台になっている足が崩れていると、その上に乗っている膝・股関節・骨盤・背骨・頭部も影響を受けるため、歪みが生じている部位に痛みが起こりやすくなる」と説明をしました。
このことは専門用語で「運動連鎖」と呼ばれています。
ソフトウェアに1つバグが起こると、波及的にバグが増えてしまうイメージです。
ハイアーチというバグが起こることで、合併症状として下記のような症状が現れやすくなります。
✓腰の痛み
✓膝の痛み
✓足底筋膜炎
✓シンスプリント
✓外反母趾
✓足関節捻挫
そのため、腰痛だから腰に原因があるというのは間違っていて、根本原因は足や他の部位になっている可能性が高いということです。ずっと整体やマッサージに通っても一向に痛みが改善されないという方は、他の部位に根本原因があることがほとんどです。
それでは、ハイアーチの改善にお勧めのトレーニングとストレッチをご紹介していきます。
①距骨エクササイズ
1つ目は足首の背屈可動域を高めるエクササイズです。
足首には距骨という骨があり、足首が硬い人は距骨が上にバコンと出てしまっているため、距骨を押さえながら足首を動かすことで可動域を高めていきます。
②ふくらはぎのストレッチ
2つ目はふくらはぎのストレッチになります。
ハイアーチの方は足首が底屈のポジションになりやすいため、腓腹筋やヒラメ筋、後脛骨筋などの筋肉が短縮しています。
そのため、ストレッチによって筋肉を伸ばしていきましょう。
先述したとおり、身体には運動連鎖があるため、お尻や体幹などのトレーニングも重要になります。
1人1人弱点は変わってきますので、身体に合わせたエクササイズを行うことで、ハイアーチの改善に繋がってきます。
今回はハイアーチについて詳しく解説しました。予防・改善のためには姿勢づくりや機能が落ちている部分を正すことが大切です。
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